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ブルガリア食文化

主食のパン、хляб

ブルガリアの主食であるパンは単なる毎日食べる物ではなく、命を支える物であり 命そのものを表しています。パンさえあれば、何とかなります。逆に、パンがなかったら 生きられないのでパンは他の食べ物と比べて特別に取り扱われています。例えば、パンを絶対に 捨ててはいけないとか乞食する人にお金をあげなくてもパンぐらいは断っては行けないなどの 決まりがあります。ブルガリアの祝祭日の食卓の中心に特別に飾られたパン が置かれます。このパンを焼く前に生地で羊、ヤギ、ブドウや小麦などの農産物の形を作って、パンの表面 に並べて、飾ります。このように、昔のブルガリア人は収穫が豊かであるよう、みんな元気であるように願っていました。 現在は農業をやっている人はかなり少なくなりましたが祭りの日に特別なパンを焼く習慣には変わりがありません。

ブルガリア料理:タラトール、таратор

ブルガリア食文化というとやはりブルガリアはヨーグルトで有名でありますが、 ブルガリア人はどのようにヨーグルトを食べるのでしょうか。果物や砂糖を入れて、デザートとして 食べることはもちろんのこと、ヨーグルトをご飯にかけたり、スープにしたり、 食べ方は様々です。夏になると、タラトールという冷たいヨーグルトのスープは頻繁に食卓に 上ります。キュウリを細かく切って、適当に水で薄めたヨーグルトと混ぜて、塩を加えます。 さらに、パセリ、ディル、少々のニンニクやクルミ、オリーブオイルで味を調えるとタラトールは いっそうおいしくなります。タラトールは冷蔵庫で冷やしてから、パンなどで食べます。 タラトールはおいしいだけではなくて、実は特に暑いときにとても健康的な料理です。 ヨーグルトとキュウリで水分を、塩で塩分を補給し、ニンニクで夏の風邪も予防できます。

ブルガリア料理:バニツァ

ヨーグルトならびにブルガリア食文化を代表するのはバニツァです。 大関琴欧州の大好きなバニツァはおいしくて、大事なお客さんを迎えるにも適している特殊なパンの ようなものです。 薄いパイシーツ、卵、チーズ、ヨーグルトが入っているので、バニツァだけでおなかいっぱいに なれます。 実は、バニツァを朝ごはんにする人も少なくありません。それから、バニツァは丸い形をしているため、 永遠の恵みなどの意味も含まれているので、バニツァはお正月の食卓にも欠かせません。

ブルガリア料理:ショプスカ・サラタ

ショプスカ・サラタは代表的なブルガリアのサラタの一つです。シレネ(白いチーズ)、緑色のキュウリ、 赤い色のトマト が入っているので、ブルガリアの白ー緑ー赤の三色の国旗はこのショプスカ・サラタを表している というジョークがあります。

ブルガリア料理:ムサカ

ムサカ(アラブ語で【冷やした】の意味)と呼ばれる料理はルーマニア、ブルガリア、 ギリシャやエジプト等様々な国にもありますが、それぞれの材料や作り方は異なります。また、家庭や 季節によって材料が異なりますが、次のは代表的なムサカのレシピです:
材料:ミンチ肉500グラム、ジャガイモ1キログラム、トマト2−3個、タマネギ2個、コショウ、レッドペッパー、 塩、食油、チュブリツァ(ブルガリアでよく使われる調味料)、卵2個、牛乳かヨーグルト1カップ、 小麦粉大さじ2つ。
作り方:みじん切りにしたタマネギをいためて、すりおろしたトマトとミンチ肉をフライパンに加えます。 よく混ぜて、コショウ、レッドペッパーやチュブリツァを加え、味を整えます。ジャガイモの皮を向いて、さ いの目に切って、耐熱容器に入れます。そして、いためたタマネギやミンチを加え、お湯を注ぎ、 210度のオーブンで表面に焼き色がつくまで焼きます。2個の卵とヨーグルト(もしくは牛乳)をボウルに混ぜて、 さらに小麦粉大さじ2つを加え混ぜて、このミックスを先ほどやいた物の上に流し入れ、更に表面に 焼き色がつくまで焼きます(20分程度)。出来上がったムサカの上にヨーグルトをちょっと加えると更に おいしくなります。

ブルガリア料理の代表的なスパイスと
ハーブ

エスニック・フードの味や香りは主にそれぞれの国で使われているスパイスによって決まります。 ブルガリア料理に欠かせないスパイスやハーブを紹介します。

リパ、菩提樹(ボダイジュ)、Tilia cordata

生育:北アメリカ、ヨーロッパ、アジア:北半球の暖かい国々 使用:乾燥させた花からハーブティーを作る; 毎日飲んでもいいですが、特に風邪を引いたとき、咳をするとき、良く効きます; ボダイジュの蜂蜜もインフルエンザや風邪のときに良く使われます。木材はとても柔らかくて、 加工しやすいので、楽器(特に電気ギターやレコーダー)、彫刻や絵(イコン)に使われています。

チュブリツァ、Satureja montana

チュブリツァの生育は北半球の暖かい地域です。
チュブリツァの使用:満開前後の茎を日陰で乾燥させ、ハーブとして使用するときエキスをつくります。 エキスは消化不良、吐き気、胃痛、腎臓や心臓の病気に効きます。 スパイスとして豆料理、肉料理に入れ、消化を促し、ガスがたまらない働きを示しています。 味はピリッとした辛いところもあるので、古代ローマ人はコショウの代わりに使っていました。 チュブリツァはパンのふりかけやインゲン豆のスープなどによく使われ、 ブルガリア料理に欠かせない芳しいスパイスです。

ジョジェン(オランダハッカ、ミドリハッカ)、Mentha spicata

生育:中央や南ヨーロッパ、ミントの一種 使用:花を咲かせる前に取った葉っぱをインゲン豆料理や羊肉、豚肉料理に入れると、 消化が良くなります。頭痛、特に偏頭痛やストレスのときのアロマセラピーのマッサージにジョジェンの 精油が使われます。リキュールや練り歯磨きに入れるとさわやかな、フレッシュな香りを楽しめます。

コパル(ディル)、Anethum graveolens

生育:原産地は南西ー中央アジアですが、暑い夏と高い日射量なら、どこでも栽培できます。 使用:5000年前のエジプトの医師たちがディルを使ったそうです。名前は「滑らか」の意味している通り、 ディルは消化を促すとかストレスを解消する効果があります。生の葉っぱはピクルス、サラダ、チーズ、 スープ、魚、ジャガイモ料理などに幅広く使われています。ブルガリアのヨーグルトスープのタラトールに はディルは欠かせません。葉っぱだけではなくて、種も使われています。特に、赤ちゃんのコリックに良く効きます。 ディルの葉っぱを乾燥すると、香ばしさがすぎになくなってしまうので、生で使ったほうがいいです。 店で販売されるディルはフリーズドライものなので、3ヶ月程度は持つそうです。

カネラ(シナモン)、Cinnamomum verum

シナモンの木の原産地はスリランカとその周辺のインド、バングラデシュ、ネパールです。 スパイスとして使われているのは乾燥した樹皮。 シナモンに酸化防止効果や抗菌性の物質が含まれており、昔はよく風邪や歯痛の治療や 保存食として使われました。しかし、何を言っても、やはりシナモンは甘いもののスパイスとして 最も使われています:いろんなケーキ、クッキー、シナモンティー、チョコレートなどにシナモンは 欠かせません。ブルガリア人も例外ではありません。特に糖飯(水の変わりに牛乳を 使った甘いご飯)にシナモンをかけないと、糖飯を食べたことにはならないと思う人が多いです。

 

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ブルガリア料理:パン

ポガチャ(パン)

ブルガリア料理:パン

ポガチャ(パン)

タラトール

ディルの調味料をかけた
タラトール

バニツァ

バニツァ

ショプスカ・サラタ

シレネたっぷりかけた
ショプスカ・サラタ
写真:Nenko Lazarov, www.imagesfrombulgaria.com

シレネ

シレネ(白いチーズ)

ムサカ

ムサカ

リパ(ボダイジュ)

リパ(ボダイジュ)

チュブリツァ

チュブリツァ

ジョジェン

ジョジェン

コパル(ディル)

コパル(ディル)

カネラ(シナモン)
カネラ(シナモン)

カネラ(シナモン)