ガブロヴォ
ユーモアの首都
ガブロヴォ
ブルガリアで最も長い街
ブルガリアのほぼ真ん中、バルカン山脈の北のふもとにあるガブロヴォはユーモアと風刺の街 (ユーモアの首都とも言われる)として知られています。ガブロヴォはヤントラ川に沿って25キロメートル も細長く建てられた街なのでブルガリアの最も長い街とも言われています。伝説によると、ラチョ と呼ばれる鍛冶屋はガブロヴォの最初の家を建て、その家のすぐ近くに一本のシデの木がありました。 そのシデの木の名前(ブルガリア語でガブル)からガブロヴォの名前が由来していると言われています。 ガブロヴォの中心を流れるヤントラ川にラチョの銅像が立っています。
ガブロヴォのユーモア
主食の穀物がたくさんとれる平野の街と異なって、バルカン山脈のふもとにあるガブロヴォ では生活を立てるのは簡単ではなかったそうです。そのため、知恵を絞って、なんとか生き抜くために ガブロヴォ人は節約達人になったと(半分冗談で)言われています。どこまで節約できるかを 極端例にしたのはガブロヴォのジョークです。この様なユーモア例の一つはガブロヴォのシンボル、 しっぽが切られた猫です:山のふもとにあるがブロヴォにも毎年寒い冬がやってきます。 猫が部屋から出るたびにせっかく暖めた部屋の温度が下がるので、猫の出入り時間を 少なくするため、ガブロヴォ人は猫の長いしっぽを切っておくというジョークがあります。(注意! 言うまでもなく、これはジョークに過ぎない話であり、実際に猫のしっぽを誰も切っていない) もっとガブロヴォのジョークは こちらにあります。
ガブロヴォ人の教育への熱心さ
ガブロヴォ人は節約達人からといって、ケチとは限りません。例えば、ブルガリアの最初の学校、 アプリロフ国立高等学校は、1835年に二人のガブロヴォ人、ヴァシル・アプリロフと ニコライ・パラウゾフ、からの寄付によって建てられました。
ガブロヴォで見ておきたいところ
- ガブロヴォの「ユーモアと風刺の館」は国際的にも有名であり、博物館やギャラリーとして運営されています。 毎年の風刺画コンクールに選ばれた風刺画などが展示されていますし、ガブロヴォ・ジョーク は実物や絵でもたっぷりと紹介されています。
- ガブロヴォのすぐそばにあるエタル、野外博物館では昔の人の生活を体験できます。エタルでは 伝統芸術の達人の仕事を見たり、実際にできたものを買ったりしてパンの焼き方からじゅうたんの作り方、 イコンの描き方まで体験できます。 エタルの写真はエタルのアルバムでご覧になれます。
- ドリャノヴォ修道院:ガブロヴォから30キロ南に建築名人コリュ・フィチェトのふるさとドリャノヴォの街があります。 ドリャのヴォの近くに12世紀に建てられた正教会の修道院があります。とてもよく保存されたこの修道院で 数百年前のバルカン山脈の小さな町の雰囲気を味わうことができます。
- ソコル修道院:1833年に設立された正教会のソコル修道院はエタルから3キロ離れたところにあります。 内庭に建築の名人コリュ・フィチェトによって建てられた8個の蛇口の泉が立っていて、すぐ近くに樹齢100年 もあるくるみと松の木二本立っています。
- シプカ峠:シプカ峠はバルカン山脈を越える峠で、ブルガリアがオスマントルコ帝国から解放された 1878年のロシアとトルコの戦いの大事な舞台でありました。その戦いになくなられた兵士を記念する シプカ記念碑はシプカ峠の頂点に立っています。そして、すぐ南にあるシプカ村にそれら兵士の記念する 立派なロシア風の教会が立っています。この教会の屋根は金で飾っていて、遠くからピカピカと輝いています。
ガブロヴォ・ジョーク
- 「ねえ、お父さん、ノートを買いたいからお金ちょうだい」
「お前さ、今までどこでメモを書いたの?」
「机の上だけど、もういっぱい、書くところがなくなった」
- 「どうしてガブロヴォ人は冷蔵庫を買わない?」
「冷蔵庫のドアを閉めるときランプが消えるかわからないからだ」 - 二人の友達が話している:
「俺は昨日バスの後を走って、バス代を1レヴも節約した。」
「お前はばかさ。タクシーの後を走ったら5レヴァも節約できたのに。」 - ガブロヴォ人同士が会うと面白い会話になる。
ガブロヴォ人が、町で知り合いの医者に出会った。そこで、彼は 、医者の助言を無料で受けようと医者に訪ねた。
「ねぇ、先生、風邪を引いたら、どうしますか?」
「クシャミをするね」と、医者が答えた。彼もガブロヴォ人だった。 - 病気のガブロヴォ人が友達と一緒に病院にいって、診察を受けた。診察は終わって
、二人は病院を出たら、友達が彼に聞いた。
「君は頭だけが痛かったじゃないの?どうして医者に胃が痛いとか、胸の圧迫感があるとか訴えたの?」
「妻は胃が痛くて、義理の母は心臓が悪いのさ。俺の治療代だけで三人の治療法をまとめて教えてもらったのよ」 - 「大変だ!赤ちゃんは20ストティンキのコインを飲み込んじゃった。すぐに医者さんを呼びましょう!」
「意味はないんだよ!医者代が2レヴァで、取り出されるのが、たった20ストティンキじゃないか。引き合わないだろう」 - 「パパ、パパがぼくに小さなチョコレートを買ってくれた夢を見たよ」
「そうかい。もし、お前が、いい子にしていたら、パパがお前に大きなチョコレートを買った夢を見るよ、きっと!」 - 家にお客さんが訪れてくると、昼ご飯でも出さないと行けないだが、
そのときでもガブロヴォ人は節約の手法を持っている!
ガブロヴォ人は隣人の家を訪れて、頼んだ:
「助けて、15人のお客がうちに来たが、うちにはたった10個のいすしかない。君は空いているいすがないのかい?」
「はい、どうぞ」
「やった、それじゃ、あの5人をここに送るね」 - 結婚式をあげるとき音楽は欠かせないが、音楽家の料金は高い。
「どうしてガブロヴォ人は結婚式に踊るとき靴を脱ぐの?」
「隣の村の音楽が聞こえるようにしたいからだよ」 - ガブロヴォ人の少年はお父さんと一緒におばさんのところを訪れた。たどり着いたら、彼女は言った:
「我が子よ、クルミをあげるから、手を開いてちょうだい」
「僕はいらないよ。お父さんにあげてね。」
「どうして?」とおばさんは驚いた。
「お父さんの手の方が大きいからだよ」 - 「黒いニワトリが生んだ卵が10個ほしいですが」とガブロヴォ人が卵売りの女に言った
(昔は卵が大きさによらず均一の値段で販売され、欲しいだけの数を卵売りの人に言うと、
大きさの様々な卵をもらうことになっていた)
「私はそれを見分けることが出来ないが、もしあなたは出来るなら、どうぞ自分で選んでちょうだい」
ガブロヴォ人は最も大きい卵を選んで、代金を払って帰った。 - 「ガブロヴォ人は旅に出かけるとき必ず持っていく動物は何?」
「ニワトリ:ガブロヴォを出るとき多くのトンネルを通ることになっているので、 ニワトリはそれらが日没と日の出の繰り返しだとだまされ、一日で何回も卵を生むからだよ」 - 市場で、隣り合って、三人の商人はそれぞれキュウリ、トマトとスイカを売っている。お客さんは一人目に聞いた:
「あなたは何を売っているかい?」
「キュウリだよ、見ている通り」
「これはキュウリと呼んでいるの?俺の村にこれよりはるかに大きいキュウリがあるんだよ」
お客さんは二人目の商人に聞いた:
「ここで何を売っているの?」
「トマト」
「これはトマトなの?俺の村にこれに比べて想像がつかないほど大きいトマトがあるんだよ」
お客さんはスイカの店に近づくと、
「ここはエンドウの店だよ」とガブロヴォ出身の商人が叫んだ。
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