ブルガリア：バラの国
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ブルガリアの基礎知識

ブルガリアの位置

ブルガリアは東南ヨーロッパにあり、東に黒海、北にドナウ川、南にトルコとギリシャ、西にセルビヤと マケドニアに面しています (右の地図をご覧ください)。日本からブルガリアまで約9000キロメートルもの距離があります。今のところ直行便がないため、ブルガリアまでの旅は飛行機でまる一日かかります。これだけの距離だと、時差もかなりあり、冬の間はブルガリアと日本の時差が7時間です。夏の間（サマータイム）だけは時差が６時間です。つまり、日本人は昼ごはんを食べ始める時に、ブルガリア人はやっと起きるところです。ただいまのブルガリアの時間をご覧ください。

ブルガリアの面積と国土

ブルガリアの面積は１１０、９１２ｋｍ²で、北海道よりちょっと大きい、つまり、日本の約４分の１しかないです。ブルガリアはかなり小さい国ですが、地理は多様です：北にヨーロッパの２番目に大きいドナウ川が流れています。東には黒海が広がっています。更に、ブルガリアのほぼ中央に走るのはバルカン半島の名前が由来しているバルカン山脈です。そのほかにロドピ山脈やリラ山脈、世界遺産にも登録された、ユニークな自然を持つピリン山などの山々がブルガリアにあって、山地の地域はブルガリアの面積の半分近くを占めえています。ブルガリアのほぼ真ん中、中央バルカン山脈のすぐ南に香水用のバラの世界最大産地であるバラの谷があります。そして、北ブルガリアに小麦がたくさん取れるドナウ平野、南ブルガリアにトラキア平野が広がっています。

ブルガリアの首都

ブルガリアの首都、ソフィア、は西の国境の近くにあり、百五十万人（ブルガリアの約５分の１）の人口でにぎやかな都会です。ソフィアという名前はギリシャ語由来で、知恵の意味です。東京のソフィア大学の名前もおそらく同じ由来でしょう。ブルガリアの最大大学、ソフィア大学や数多くのギャラリー、博物館、映画館などの文化施設がソフィアにたくさんあります。しかし、大都会からといって、ソフィアは建物ばかりではありません。近くのヴィトシャ山までバスやロープウェイ、車で簡単にいけます。ヴィトシャ山に夏に行くと、運がよければ美味しいブルーベリーやキイチゴを見つけるかもしれません。ヴィトシャ山への冬の旅だったら、雪景色も楽しめますし、アレコ・スキー所でスキーやスノーボードもできます。ヴィトシャ山は空気が澄んでいて、静かできれいなところなので、ソフィアに住んでいる人はもちろんのこと、ブルガリア全国から訪れる人も少なくありません。

ブルガリアの気候

ブルガリアの気候は全体的に大陸性で、涼しい春、暑い夏、雨の多い秋、雪で真っ白になる冬の四季があります。ブルガリアの冬は寒くて（最低気温は-39.3℃、首都ソフィアの近くのトラン市）、夏は暑い（最高気温は45.2℃、南ブルガリアのサドヴォ市）と言われていますが、地域によって気候がかなり異なります。例えば、ブルガリアのほぼ中央に東西に走る比較的高いバルカン山脈（ブルガリア語で「スタラ・プラニナ」、古い山の意味）は北の冷たい風を横切っているため、南ブルガリアの平野の冬は暖かいです。特にバルカン山脈のすぐ南にあるバラの谷の気候は穏やかで(１月の平均気温は１℃、７月は２１℃)、ブルガリアのシンボルであるバラの生育に最適です。黒海の影響で海岸の冬は穏やかで、雪がほとんど降らないし、夏の平均気温は28℃、平均水温は26℃—とても過ごしやすいです。夏のシーズン、５月から１０月にかけて、ブルガリア全国からも、海外からも多くの観光客が黒海へ遊びに行きます。一方、ロドピ山脈やピリン山脈、バルカン山脈では雪がたくさん降り、２、３メートルもつもるところが多いです。それらの山では、スキー場もたくさんあります。ブルガリアの雨量は630mmで、日本と比べてやや少ない方です。そのため、ブルガリアの夏は空気が乾燥していて、気温が高くても肌はべたべたになることがなく、過ごしやすいです。ただいまのブルガリアの時間と天気予報をご覧ください：。

ソフィア東京

ブルガリアの人口

ブルガリアの人口は760万6551人(2008年12月31日現在)であり、日本の１億２８００万人の約18分の1しかないです。そのうち84%はブルガリア人、10%トルコ人、4%ジプシーとなっています。

ブルガリアの国歌

ブルガリアの国歌は Горда Стара Планина (「ゴルダ・スタラ・プラニナ」、壮麗なバルカン山脈の意味) と呼ばれて、ブルガリアにいかに美しい自然がたくさん集まったことに気付かせます。ブルガリアの国歌を聞くには次のリンクをクリックしてください: ゴルダ・スタラ・プラニナ

ブルガリアの国旗

ブルガリアの国旗は上から白、緑、赤の３色です。
白は平和、緑は 豊かさ、赤は勇気を表しているといわれていますが、白はヨーグルト（もちろん、ブルガリア！ヨーグルト）を、緑はブルガリアの豊かな自然を、赤はブルガリアのシンボルであるバラを、と本来とちょっと違う解釈してもブルガリアに合っているし、覚えやすいと思います。

ブルガリアの言語

ブルガリアの共用語はブルガリア語です。ブルガリア語はスラヴ系の言語なので、マケドニア語、セルビア語、ロシア語によく似ています。また、ブルガリア語を含めて、ほとんどのスラブ系の言語は同じキリル文字を使っています。ブルガリア語のあいさつを聞きたい、自分の名前はキリル文字でどのように書くのか知りたいならブルガリア語のページへどうぞ。

ブルガリアの教育

ブルガリアの義務教育は１６歳までです。学年には前期と後期があります。日本では「勉強の秋」という言葉がありますが、その言葉ど通り、ブルガリアの学年は９月１５日に始まります。そして、学年によって５月か６月に終わります。ブルガリアの教育制度には幼稚園（３歳から６か７歳まで）、小学校（４年間）、中学校（４年間）、高校（４年間）、大学があります。評価レベルは２（不合格）から６（優秀）までです。高校を卒業するため、ブルガリア全国的に同時に行われる「マトゥラ」と呼ばれる特別な試験に合格しなければなりません。マトゥラの試験には２つの必須の科目があります：
１）ブルガリア語と文学
２）各自自由に選んだもう一つの科目
総合的な成績は５（良）より良い生徒はマトゥラの免除が認められます。そして、今年、２００９年から３５カ所のブルガリアの大学ではマトゥラの成績が入学試験の成績として認められることになりました。

ブルガリアの宗教

ブルガリアの主な宗教はブルガリア正教(ロシア、ギリシャ、ルーマニア、セルビア、マケドニアなどの国と同様のキリスト教)。ブルガリアの人口のおよそ１０％はトルコ人で、イスラム教の人が多いです。また、少人数のカトリック教、プロテスタント教、ユダヤ教などの宗教の人があります。少人数でありながら、日本にも正教会の信者がいます。正教会についてもっと詳しくは名古屋正教会のホームページを参考にしてください。

ブルガリアの伝統

ブルガリアの代表的な伝統の一つは「マルテニツァ」と呼ばれる春のお守りです。マルテニツァを家族や友達に３月１日に配って、みんなの健康を願います。マルテニツァは元気いっぱいの人の白い肌と赤いほっぺたをあらわしている白と赤色の糸でできています。ちなみに、日本でも白と赤はめでたい色の組み合わせですね。ブルガリアでは冬の終わりの始まりが３月１日とされていて、本格的な春がやってくるまで元気に生けられるようにマルテニツァを手首に結ぶか、胸につけます。３月１日が近づくと、どの町でも至る所までマルテニツァの販売店が並んでいます。ブルガリアの伝統についてもっと詳しくはブルガリアの伝統のページを見てください。